前株ではない油研工業の2015年の株価推移

ある企業の社名について、「前株」や「後株」という言葉を使って説明されることがあります。「前株」とは「株式会社」という文字が社名の前に付くことを言い、それが社名の後に付くことは「後株」と言われます。比較的新しい会社の場合、その社名は前株となっているケースが多いようです。
ところで、1950年代に設立された油圧機器関連の会社に「油研工業株式会社」という企業があります。1952年に「有限会社油圧機器研究所」という会社法人として設立され、1956年に株式会社化されて現在の社名となりました。この企業の社名は「前株」ではありませんから、ある程度の歴史を持つ企業であるというイメージをこの社名から受ける人もいることでしょう。
さて、油研工業は東京証券取引所第1部に上場している企業です。ではここで、2015年における油研工業の株価推移を簡単に振り返ってみましょう。2014年の取引最終日(12月30日)における終値が253円だった油研工業株には、2015年最初の取引日(1月5日)の始値にもこれと全く同じ値が付きました。その後、株価は年の半ばごろまで堅調な値動きを続けます。6月下旬には年初来高値282円を記録しました。ところが、これ以降は下落傾向に陥り、夏場には年初の水準を割り込んでしまいます。9月下旬には208円という年初来安値を付けました。しかし、秋ごろから回復し始め、年の終盤には年初の水準を取り戻します。12月30日の取引では、253円という終値を付けて2015年を締めくくりました。この253円という終値は、前年末の終値ならびに年初の始値と全く同じ値ですから、1年間の騰落率が0%になるという、珍しい結果になりました。